当社の強み

アルマイト加工処理写真

アルマイト加工処理とは

アルミニウムの表面を陽極として、主に強酸中で水の電気分解により酸化させ、人工的に酸化被膜を作る表面処理です。 (陽極酸化処理ともいいます)

アルマイト加工処理をすることにより硬度が上がり耐摩擦性も向上します。また、無処理のアルミニウムは化学的に活性で、水分や酸素、化学物質と反応しやすいため表面が変色や腐食しやすいですが、アルマイトの安定した酸化膜が形成されることによりこれらを防ぎ、美しい外観を長く保つことが可能になります。その他、染色による装飾などを目的として行われる場合もあります。

メッキ処理との違い

電気めっきでは、金属を陰極で電解し、電解液中の金属イオンを還元析出させ表面処理をしますが、アルマイト加工処理では、陽極で電解し、表面に特異な形状をした厚い酸化皮膜を生成させます。 また、通常のめっきのように製品の上に異種金属の膜が重なり合って層を形成しているのとは異なり、アルマイト加工処理では、アルミ素地自体がめっき浴中に溶解します。その為、生成された膜厚(アルマイト層)の厚み約3分2がアルミ素地に入り込む状態となるので、剥がれ難く、丈夫なコーティングが可能となります。 イラスト1

アルマイトの基本構造

アルマイトの基本構造は六角形の鉛筆を束ねたものがアルミ素地から生えたような構造です。鉛筆の芯にあたる所は空洞ですが、そこを染料で染めれば着色アルマイトになります。その他に自然発色と言ってアルミニウム合金の地肌そのものの色を変える方法もあります。 イラスト2

アルマイトの基本工程

イラスト3

アルマイト加工処理の種類

白アルマイト…耐食性、耐摩擦性の向上
当社にて行うアルマイト加工処理は、硫酸法という一般的な手法です。この処理を行うことにより、アルミニウムなど傷つきやすい素材の耐食性や耐摩擦性を向上させます。 生成した被膜(アルマイト)は他の方法で得られる被膜と比較して、その透明度がよいので多くのアルミニウム合金に適しています。また、マンガン、ケイ素などを多く含む合金では灰色から灰黒色となり、マグネシウムを多く含む合金では、淡黄色から黄金色になります。
硬質アルマイト…非常に硬いアルマイト層を生成させる
硬質アルマイト処理は、通常の処理より長時間の処理を行います。皮膜硬度が非常に高く処理後キズが付きにくく、工業製品に多用されます。皮膜の色は素材・膜厚により変色しますが、薄膜では通常アルマイトと変わりません。
着色アルマイト…着色、染色をする表面処理
アルマイト層には、肉眼では見えない微細な孔があります。この微細孔にアルマイト処理をした後、染料を浸透させ、封孔処理(染料の入った微細孔に蓋をする処理)をして、着色する表面処理です。めっきなどとは違い、色のはげ落ちなどがないのがメリットとなります。

封孔処理

アルマイト加工処理を行った後は、必ず封孔処理が必要になります(硬質アルマイトについては別)。 酸化皮膜には多数の吸水性の孔があり、このままでは皮膜に耐久性、汚れ、耐食性が無いので、封孔処理を行います。 当社では、以下の処理の方法から品物に応じて最適な封孔処理を行うことが出来ます。
加圧水蒸気による封孔処理
アルマイト皮膜を施した品物を十分に水洗いした後、耐圧高圧容器内に入れ、3~5気圧の蒸気を送り、20分~30分間保ち、封孔する方法であり、確実で性能的には優れているが、作業能率は悪くなります。
沸騰水中の封孔処理
アルマイト皮膜を施した品物を十分に水洗いした後、純水、95~100℃の加熱水浴中に30分位保って封孔処理を行います。封孔水のPHは5.5~6.5以内にて行い、水の汚れや、PH6.5以上になると、粉吹き現象が表面に発生する事がある。この方法は作業能率が良く、現在多く使用されています。
無機物もしくは有機物の添加による封孔処理
酢酸ニッケルか酢酸コバルトの水浴液中にて処理する方法で、温度は95℃以上にて10~20分間保持します。

前処理

アルマイト加工の前処理として以下の前処理に対応しています。
ヘアライン
ヘアライン仕上げとはアルミニウム表面に髪の毛ほどの細かい傷を入れる研磨方法のことを言います。
ショットブラスト加工
圧縮空気、または遠心力などで、ショット、カットワイヤなどを品物に吹き付けて行う表面処理加工です。

プレス加工とアルマイトは一連工程がお勧めです。

無処理のアルミニウムは⽔分や酸素、化学物質と反応しやすいため、プレス加⼯後時間の経過と共に表⾯が変⾊や腐⾷します。また、表⾯硬度が低くデリケートなため、⻑距離の運搬にも適していません。

当社では、プレス加工からアルマイト加工処理まで一貫して行うことが出来ます。そのためプレス加工からアルマイト加工処理までの生産プロセスで時間的・距離的なロスが発生しません。

また、皮膜形成には脱脂や洗浄などの前処理が重要になり、皮膜の厚さもコントロールする必要があります。当社では、プレス加工からアルマイト加工処理までトータルとして管理できます。プレス加工からアルマイト加工処理へは一連工程とすることで品質向上や不良率の低下が実現できます。 アルマイト加工についてより詳しい内容はこちら
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